新学期がスタートしました。新たに入学・進級された皆様、心からお祝い申し上げます。この時期、毎日が新しい出来事の連続で、少しずつ新しい環境に慣れ始めている頃でしょう。この新しいスタートを充実させるために、自宅での効果的な勉強環境についてご紹介したいと思います。
勉強しようと思うと、片づけたくなるのはなぜ?
さあやるぞ!と思ったとたんに、普段は気にならないものが目について、先ずは片付けから…ということは、大人でも経験のあることですよね。これは心理学でも「セルフ・ハンディキャッピング」と言われ、自分自身に不利な条件を与えて自尊心を守ろうする心理状態のことです。「片付けで忙しかったから、勉強の時間が取れなかった」と、言い訳しやすくなるのです。
これだけをとっても、自宅で効果的に勉強を行うためには、シンプルで整頓された学習スペースを設けることが重要なことがわかりますね。
東大生の8割は、リビング学習をしている
リビング学習という学習方法は、テレビや雑誌でも特集が組まれていて、一般的にも広く周知されている学習法だと思います。主婦の友社出版「東大脳の育て方」でのアンケートによると、東大生の83%が子供の頃から実践しているといいます。
「頭のいい子が育つ」言われているリビング学習。今ではこれを取り入れて実践されているご家庭も多いと思います。
ところが、「思うように子供が集中して勉強が出来ない。」「すぐに飽きて遊びだしてしまう。」と、お悩みの方も多いのではないでしょうか?
リビング学習は、ただリビングで勉強をするだけで効果があるわけではありません。その効果を発揮するために大切なポイントをまとめました。
リビング学習のメリット・デメリット
リビング学習のメリットは、子供と親の距離が近い場所で勉強ができるという点です。これにより、親は子供の様子を見守ることができますし、子供もわからないことを親に尋ねやすくなります。また、同じ空間で過ごすことで、親子のコミュニケーションが深まるという利点もあります。
一方、デメリットとしては、家族の気配が気になり、集中しにくい、テレビ・ゲームなどの誘惑が多いという点があります。
また、困りごととして、例えばダイニングテーブルで勉強をする時に、食事の際に教材を片付けてくれない。逆に、食後は取り掛かるまでに時間がかかる。など、普段の生活環境と区切りをつけにくい点もあげられます。
このデメリットを解消する為にもまずは、勉強道具が出しやすく、しまいやすい。掃除や整理整頓がしやすい環境を用意するところから始めましょう。
間取り・目線を工夫する
リビングは生活の場です。そこに大きな学習机を置いてしまっては、家族の団らんの妨げになってしまう場合もあります。大切なことは、家族が団らんしやすく、子供が勉強を自発的にしたくなるような環境を両立することです。そのためには、人が動く生活動線の反対の位置に机を配置するとよいでしょう。
リビングやダイニングの一角を区切り、学習ブースにするなど「共有空間内の個人エリア」をつくります。これによって、親は家事をしながらでも視線が届き、子供を適度な距離で見守ることができます。また子供も、家族の気配を感じながらも自分だけの空間で、集中して取り組むことができるでしょう。
空間を緩やかに区切る方法としては
・背の高い本棚を置く
・パーテーションやカーテンで区切る
・ソファでスペースを分ける
などの方法があります。
この方法であれば、新築住宅に限らず、今住んでいる家でも間取りを大きく変えることなく取り入れられるのではないでしょうか?
子供が学びに集中できる空間が出来たら、その次に大事なポイントは、子供が自然に自分の勉強に集中できるようにサポートすることです。特に、「高さの合わない机で、何時間も勉強をしないようにする」点は、心身の健康と学習効率に大きく影響します。専用の高価な家具を購入する必要はなく、家にあるものを工夫して高さを調整できることも多いです。
小中学生の身長は、毎年5~10cmのペースで伸びていきます。一年に一度は、子供の身長と、机・いすのサイズが合っているか点検しましょう。
机は、壁向きに配置する事が望ましいです。机を壁向きに配置することには多くの利点があります。壁向きにすることで、集中力を高め、勉強効率を上げることができるのです。一方、窓に面した配置は、確かに開放的で気持ちよい環境を提供しますが、それにはいくつかの注意が必要です。たとえば、直接的な日光の差し込みでディスプレイが見づらくなったり、外気温の影響で夏は暑すぎ、冬は寒すぎるなど、年間を通じて快適な環境を維持するのは難しいです。また、窓の外の風景が気を散らせる要因になることもあります。したがって、机の配置を考える際には、見た目の良さだけでなく、全体の快適さも考慮することが重要です。
レイアウト的に壁を向くのが難しい場合は、机に立てるタイプの手元用パーテーションを使って視界をコントロールしてもよいですね。
机の配置が決まったら、次に考えるべきなのは収納です。自分専用のスペースを手に入れたら、辞書や文房具、教科書、ノート、雑貨や写真立てなどをきれいに置きたくなるものですよね。しかし、その際には、机の上を可能な限り”ゼロ”の状態に保つことをお勧めします。物を置かないことで、学習効率が上がるだけでなく、気持ちもリフレッシュされ、必要な時に必要なものをすぐに取り出せるメリットがあります。これを実現するためには、机の下の引き出しや壁面収納を上手く活用することが肝心です。収納がない場合は、3段ボックスや、可動式ワゴンなどでも大丈夫です。それらを机の真横に配置して、毎日使うものでも、使うときに出して、使い終われば戻す。このように、机の上は、常にゼロ状態をキープします。また、使わないアイテムは定期的に整理し、不要な物を手放すことで、常にクリーンで快適な作業スペースを維持することができます。このように工夫することで、集中力を高め、生産的な環境が整います。
変化に対応できる家づくり
ここまで、快適な学習環境を作るためのアイデアをいくつかご紹介しましたが、最初から完璧な環境を整えることは難しいかもしれません。それぞれの家庭には、家の間取りや家族構成、生活リズムなど、特有の事情があります。全ての家が異なる空間であり、あなた自身の生活スタイルに合わせた最良の環境を見つけ出すためのプロセスが重要なのです。
子供の成長は、驚くべきものであり、親としてそれに対応することは非常に大切です。年齢や学習の段階、さらには体格や感情面の変化に合わせて環境を調整することが求められます。そのためには、初めから家具や部屋のレイアウトを固定するのではなく、柔軟に動かせるように設計することが望ましいです。例えば、学習スペースもリビングだけにこだわらず、成長に合わせて位置を変更したり、必要に応じて新しい家具を導入したりすることで、子供が快適に過ごせる環境を保つことができます。また、収納スペースを多目的に活用することで、使いやすさを向上させることが可能です。子供の好奇心や成長をサポートするための空間づくりは、彼らの才能を最大限に引き出すきっかけにもなるでしょう。計画的な空間アレンジが、子供の健やかな成長を後押しします。
リフォームなどお考えの際は、是非、様々なニーズに対応できる家づくりをお楽しみくださいね。
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